「スノーピアサー」 監督:ポン・ジュノにSFは無理

18/100点

内容

母なる証明』などのポン・ジュノ監督が、フランスのコミック「LE TRANSPERCENEIGE」を原作に放つSF作。新たな氷河期が到来した地球を列車でさまよう数少ない人類の生き残りが、支配層と被支配層に分かれて車内で壮絶な戦いを繰り広げていく。『アベンジャーズ』などのクリス・エヴァンス、『JSA』などのソン・ガンホ、『フィクサー』などのティルダ・スウィントンなど、国際色あふれるキャスティングを敢行。彼らが見せる濃密なストーリー展開に加え、絶望の近未来を具現化した鮮烈なビジュアルにも目を奪われる。

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『スノーピアサー』予告編 - YouTube
どうも評価が極端に2分しているようで、私は全く面白くなくてソン・ガンホが出てなかったら0点です。
なんや、ポン・ジュノちゃんはどないしたんやろか。

殺人の追憶」や「母なる証明」で魅せた薄暗い人間の暗部はきれいさっぱりとなくって、分かりやすくステレオタイプなストーリーが延々と続くから眠たくてしょうがない。そもそも「地球唯一の生き残りは列車」という設定に無理がありすぎる。まったく映画に入っていけない。さらに列車内に限られた閉鎖空間ものなのでスケールが小さい。世界の縮図を寓話化したかと思われるけど、まーーーーったくありきたりでクソ食らえ。

貧乏人が住む最後尾からボスがいる先頭車両まで革命軍は進むっつーんですけどね、フランス原作だけあってフランス人が好きそうなテイストのなかに未来世紀ブラジルティム・バートンの世界を混ぜたような気色悪さがあって、そこにソン・ガンホの異常な存在感。

この映画を褒める人はいったいどこを褒めているのか・・・観るべきポイントをご教授いただきたい。

ポン・ジュノにSFとか金持ちとか描かせても無駄なんじゃないかと思う1本。グエムルは良かったのになあ。韓国の底辺の生き様と業の深さこそがこの監督を輝かすのかもしれない。いや、そもそもこの映画、ポン・ジュノ監督じゃないぜ、これ。何かの間違いだぜ、きっと。

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