定期的に言われる「最近のジャンプ面白くない問題」のよもやま話-2014年夏

「最近のジャンプ面白くない問題」は数年おきに発生するわけですが、今は富樫さんの連載再開で盛り返しつつも富樫さんの休載で盛り下がったりもする富樫一択ジャンプ時代に突入しております。

富樫さんは日本中の青少年を変態にしていると思う。ビバ不健全！

それでですね最近の面白くない原因は人気漫画の長期掲載化と腐女子への配慮のせいだろって話です。
まず長期掲載の弊害は「飽きること」と「新規読者が入りにくい」ってところ。
例えば「銀魂」は55巻も出てるし、「ナルト」も70巻出てる。「ブリーチ」も気がつけば63巻だぜ。あ、そう「ワンピース」も74巻でてるな。「こち亀」は人気漫画じゃないからノーカウントな。
で、昔の作品と比べるとみんな大好き「ドラゴンボール」は42巻だったし、「スラムダンク」は31巻で完結してる。やっぱり今の掲載陣は長すぎなんだよな。
「ナルト」はストーリー終盤で忍術大戦争をやってるけど、ここ数ヶ月は何をやってるのかさっぱり解らない。えーっとオビトの目がカカシでナルトはサスケと仲直りして敵が先祖のお母さん？？？みたいな。
「ブリーチ」はパターンに飽きちゃって食傷気味で、「銀魂」に関しては早く切るべき。50巻以上やる作品じゃないでしょ。「ナルト」「ブリーチ」「銀魂」が終わればかなりすっきりする。「ナルト」はコマ割りが下手になったのもあって何が起こってるのか解りにくい。

このページ見てもわかんないでしょ。岸本さんは映画に影響を受けたコマ割りというかカット割りが上手い人やったやけどそれは過去の話。

もう一つは、今や無視できない腐女子勢力への目配せ作品群。
今は「黒子のバスケ」と「ILLEGAL RARE」の2作ぐらい。どっちも爆発しろって思うけどね。腐ったひとたちは表にでちゃ駄目。人目を忍んでこそのオタク道ですからね。

どっちにしろ本来の読者層である少年に優しくない雑誌になっている。金がない少年たちが50巻以上も揃えられるわけないからどうしてもストーリーについていけんわな。

で、そんな中でも富樫さんの「HUNTER HUNTER」は面白いし、葦原大介の「ワールドトリガー」も頑張ってる。ワンピースは登場人物増えすぎでコントロールできてない危険な状態。ストーリー漫画でここまで長編化したのは世界初（ですよね？）の偉業だからこそ、尾田ちんにはもうひと踏ん張りしてもらいたい。

んで、最近スタートした中で輝いているのが堀越耕平の「僕のヒーローアカデミア」

ワンパンマンをジャンプでやりゃいいじゃんとか言っちゃ駄目よ！ワンパンマンは映画で言うとウィル・スミスの俺様映画「ハンコック」みたいな無敵ヒーローが主人公だけど、「僕のヒーローアカデミア」は落ちこぼれが主人公。久しぶりに「友情」「勝利」「努力」の三拍子が揃った王道系。感動したのは序盤で偉大なヒーローの力を受け継ぐことになった主人公が半年間かけて肉体を鍛えるシーン。いやーほんと素晴らしい。映画監督のピーター・ジャクソンが「戦いよりも、戦いの前の準備にワクワクするんだ」的なことを言ってたけど、そんな感じ。これからのジャンプを支える新世代ですね。

あとは「ニセコイ」を終了させてエロ路線のぶち込みと、ヤンキー漫画をひとつ載せたらバランスは良くなるよ。
「i・ショウジョ」を終わらせたのはもったいなかったと思うなー。

けっこう少年誌のエロの限界に挑戦してたよね。

ベテランのしまぶーによる「トリコ」(あの事件から戻ってこれてホント良かったね(涙))とか毒が抜けた松井優征の「暗殺教室」とか安定してるしね。意外にも元エロ漫画家の佐伯俊が描く「食戟のソーマ」も面白い。
数年おきに「ジャンプ面白くない問題」が出てるけど、なんだかんだで良い作品が出てくるのが底力を感じるところ。頑張れジャンプ。俺の子供も大きくなったら読ませるぜ。
おしまい。